「プロポーズ大作戦」を再び見て

妙なことだと言えるかも、半年前の僕はあの結局を見る時、「ケンゾと礼はさすがに竹馬の友だな」「やっぱりこれは運命ということだね」などとまた真剣に考えた。だが、今の僕は、もう二度とそう思うまい。理由もたぶん、あの人がしてくれたたくさんのことのひとつである。

ドラマの最後、あの二人のやっと一緒になるということが、どれほど羨ましいであろう。ただし、この前１１回も過去に戻らなかったら；あれら、大したことじゃなくて、でも欠かせなきゃならない取り返しはいとつでもしなかったら；結局、何も変わらないではないだろうか。

この点から見ると、ケンゾが自分本位に必死で行動できないにせよ、礼が素直になれなくて余所見すにせよ、みな、ただ幼馴染や運命の不思議を誇大し、従って二人のその運命付けられている糸さえあれば、何も二人のために努力する必要はなく、なるようにしかならなく、きっといつの日か何とかなるかもしれないとずっと二人は妄信していたのからである。

だから、運命も、竹馬の友も、生まれつきカップルも、ただ言い訳。

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これからやはり自分のことについて何か言いたい。前の話の通りに、もうこれ以上「君とあの人は本当に運命のカップルだね」と言われたくないのである。僕自分すらそんな言い訳がいやだから。あの人との昔の世界はすべて消えるはずだ。ていうか、相手のほうはずっと前のいつかもはやすっかり消えてしまったのかも。また馬鹿みたいに思い込んで空想してきたのは僕しかないのである。でも、もうそんな風に暮らしないと決心したんだ。あの人も、すぐに僕の世界に消える予定だ、きっと。

では、今後のつもりは果たして何だろうか？最近、どうも分かるような気がするようだ。恋はしない。それは、この前した恋は僕にとって、もう十分だと思っているからだ。けれども、理想の人を探し続ける。好きな誰かとこれから一緒に暮らしたいんだ。恋じゃなくて、生活だ。そして、そんな人はここから遠くない場所にいる感じが何よりも強くしているのだ。

ひとり親家庭に成長してきた僕は、別に大きな志がない。将来もっともほしいことは、ただ幸せな家族だ。